2017年1月、いよいよTVアニメ第2期が放送開始される「この素晴らしい世界に祝福を!」は、暁なつめ原作の”昨今流行り”の異世界転生ファンタジーで、第1期は、2016年1月から3月に放送されました。思えば2016年は、同じ時期に放映されていた「灰と幻想のグリムガル」や、このすばのカズマと同じように主人公がジャージ姿で異世界へ飛ばされた「Re:ゼロから始める異世界生活」など、実にさまざまな異世界転生ものがありました。
今回は、そんなさまざまな異世界もの中で、もし自分が行くことになるなら選びたい「この素晴らしい世界に祝福を!」の感想を書いていこうと思います。
異世界行きの特権として選んだ“もの”は「じゃあ、あんた」
物語の主人公は、女の子をトラクターから救い、トラクターにはぶつからなかったものの、結局、ショックで死んでしまった少年カズマ。死後の世界で目覚めたカズマは、口の悪い女神アクアに、その情けない死に方をバカにされ、このまま天国に行くか、「異世界には望むものを1つだけ持っていける」という条件で、異世界に転生するかを迫られます。さんざん罵られたカズマが選んだのは異世界転生、そして特権として選んだ”もの”は
「じゃあ、あんた」
元が引きこもりのゲームオタクで、怠惰で享楽的な主人公ですが、要所要所ポイントを押さえた選択ができるのがカズマが、女神アクアを異世界行きに巻き込む”この選択”から物語はスタートします。女神を連れていけるなら楽勝!と思いますが、しかしそうは上手くいきません。
ああっ駄女神さまっ
主人公の思わぬ選択に女神が巻き込まれ、主人公と女神が日常を一緒に過ごすお話といえば藤島康介の「ああっ女神さまっ」があります。今一つパッとしない主人公螢一が女神ベルダンディーの美しさに圧され、つい、「君のような女神に、ずっとそばにいてほしい」と言ってしまったことから始まる非日常的な出来事がスタートします。
一方、このすばの女神アクアは、水を司る女神で美貌の持ち主ではあるものの、カズマの死因をバカにしていたように、女神らしからぬお調子者で能天気な性格です。しかも、異世界ではカズマと一緒に冒険者として暮らすことになるのですが「知力が低いうえに幸運に至っては最低クラス」な上に「冒険者としての能力は最初からカンストしている」ので、レベルが上がっても能力値は一切上昇しない。そのため、元々低い知力ももう上がらないというポンコツ具合。前述の通り、お調子者で考えなしに動いてトラブルを招くという感じで、どちらかといえば足を引っ張る、カズマが選んだことを公開するくらいの存在だったりします。
まあカズマも基本的には善良だけど十分”いい”性格なので、お互い様という感じです。
”類は友を呼ぶ”愉快な仲間たちとのゆるい日常
物語の舞台は「モンスターが跋扈し、魔王の脅威にさらされる厳しい世界」。冒険者となったカズキは、この世界で生きていくために、魔王討伐をはなから諦め、時にクエストをこなし、時にアルバイトで日銭を稼ぎながら、馬小屋に泊まってやっとの思いでしのいでいきます。これだけ聞くと「グリムガル」と同じように厳しい世界に聞こえます(魔王軍が攻めて来たりする分、より厳しいかもしれません)が、「このすば」にはそのようなシリアスさ、緊迫感はまったくありません。さらにその緊迫感のなさに拍車を掛けるのが、”個性豊かな”仲間たち。強力な爆裂魔法の使い手(圧倒的な魔力不足で、撃つたびにぶっ倒れる)アークウィザードの「めぐみん」。敵の攻撃を一手に引き受ける(その実態は真性のマゾヒス)クルセイダーの「ダクネス」。そんな一癖も二癖もある仲間たちが、残念女神アクアに続きパーティに加わります。
最近は、黒ずくめのホスト4人で冒険するファンタジーRPGもありましたが、「このすば」は男一人に女3人のハーレムパーティです(ただし変態ぞろい)。
冒険者となったカズマが、アクア、めぐみん、ダクネスのポンコツな3人の仲間たちが原因で様々なトラブルに巻き込まれていく波乱万丈な日常を楽しめる「この素晴らしい世界に祝福を!」。期待の第2期は第1期の続きからはじまるようです。まだ見ていない方は第2期を見る前にぜひご覧になってみてください。
話数 | サブタイトル |
第1話 | この自称女神と異世界転生を! |
第2話 | この中二病に爆焔を! |
第3話 | この右手にお宝(ぱんつ)を! |
第4話 | この強敵に爆裂魔法を! |
第5話 | この魔剣にお値段を! |
第6話 | このろくでもない戦いに決着を! |
第7話 | この凍えそうな季節に二度目の死を! |
第8話 | この冬を越せない俺達に愛の手を! |
第9話 | この素晴らしい店に祝福を! |
第10話 | この理不尽な要塞に終焔を! |
第11話 (OVA) |
この素晴らしいチョーカーに祝福を! |
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